欠点、といっても、今回は見た目の欠点に絞りましょう。
西原理恵子さんの漫画が大好きです。
多分、有名なお話ですが、
高須院長は西原さんの整形依頼をずっと断っているそうです。
その時に言った高須先生の言葉がすごく良くて、
「人は欠損に恋をする」というものでした。
「人は欠損に恋をするんです。黄金率でないもの、弱いもの、足りていないもの、人はそれを見た時、本能で補ってあげようとする。その弱さや未熟さを自分だけが理解していると思う。欠損の理解者になるのです」
「ダーリンは70歳」西原理恵子著
・・・って、いやいや西原さんのリクエストの脂肪吸引くらいは私もしてほしい。と思いながら読んでいましたが、
最近やっとこの言葉を理解できるようになった気がします。
それまでは、私はいわゆるメンクイだったのかもしれませんし、
女性は若くて顔が小さくてスタイルが良いほうが良いに決まっている と
自覚なく信じて疑わなかった自分がいたのだと思います。
整形から得る美は、今の自分が持つ美を変えて得る美です。
整形のきっかけは、今の自分の美を自身が否定するところから始まります。
ここが嫌い・もっとここを良くしたい。
ここさえ良くなれば・・と思えるパーツに限って、
とっても気になってしまうのは、
最大のあなたの個性であり、あなたにしかない唯一のパーツだからこそです。
でも
あなたが自分のここが嫌だ!と思っているところを好きだと言ってくれるその方は、
「あなたそのものが大好き」と伝えていらっしゃるのです。
「目が細いところがいい。鼻が低いのがいい。
でもこの欠点は、君だからこそ愛せるもの。
他の子が目が細くても興味はない。鼻が低いのも興味ない。
大好きになった君は僕にとって、君だからこそ許される欠点なんだ。
僕だけがこの欠点が持つ良さを知っているから。」
という感じ。
オンリーワンを感じているのです。
対して、
恋愛にはルックスの美しさが一番でしょう!と信じる方にとっては不思議なことに
美人なのにお相手に大事にされない・ファッションもメイクも完璧な美女なのに孤独・・という例が結構あります。
これには理由がいくつかありますが、ざっくり書くと、
・美しい、かわいいと感じる心はころころと変わることを楽しんでいる人・美は常にアップデート・何度もチェンジして常に鮮度を保っていたい!と思う男性のターゲットになってしまう人。
・メンテナンスに時間やお金をかけるタイプは、メンテナンスばかりに時間をかけているので、家事などできないだろう・いずれ俺がお金を出さなきゃいけなくなると、いくらかかるかわからないし出したくないからパス!といって敬遠されてしまう。
などなど。
美は大事ですが、あまりに表面のことばかり大事にしすぎると、本質から遠ざかってしまいます。
どういうことかというと、
・本当のあなたの良さもわからなくなってしまうということ。
・恋愛においてなにが大事かがわからなくなってしまうのです。
実際、私は学生時代から本当に美しい女性をたくさんみてきましたが、
体型維持やスキンケアへのストイックさ、お洋服へのこだわり、
ある角度からしか顔を見せないように気をつけている、笑いすぎると笑い皺が出るからあまり笑わないようにしている・・・という友人がいっぱいいましたが、
一緒にいてお話していると、なんだか・・・
「自分のことしか考えてないんだな、この人。」
っていう気持ちになってくるんですよね。
たとえばご飯食べようよ!と言われて出てきたら、太るからご飯はいらないとか、笑い皺が出るから笑わないなんて、一緒に味わおうと思った楽しみを否定されているように感じます。
同じ角度からしか見せないというのも、「何時でも良い角度から見たあなたの顔しか見たくないだなんて、失礼なことを考えてもいないから止めてほしいし、普通にしてて!」と思う。
タロットカードで言うと、隠者のように自分の足下しか照らして見ていない状態を悪化させた感じ。
周囲が全く見えていない・場合によっては自分自身も見えていない状態なのです。
時々、「ずっと綺麗じゃないと愛されないよね」と言う方がいらっしゃいますが、
「ずっと綺麗じゃないと相手したくないわー」という男の身勝手さと幼稚さに早く気づきましょう。
今そんなことを言っている彼が、どれだけイケメンだったとしても、
いずれハゲるかもしれません。
若さや美しさを厳しく追い求めては捨てる男性は、本当に人を愛せない人です。
ただの女一人にすら、その女性の若さや美しさが失われたことを理由にして面倒みることができないワガママ君です。
先ほど引用した高須院長の言葉、
「人は欠損に恋をするんです。黄金率でないもの、弱いもの、足りていないもの、人はそれを見た時、本能で補ってあげようとする。その弱さや未熟さを自分だけが理解していると思う。欠損の理解者になるのです」
これって、最大の独占です。
あなたの欠けた部分に惹かれ、
「この子は俺がいなくては」につながるのですから。
彼だけの私でありたい!と思うあなた。
自分の欠点を最大に愛してあげてください。
それが一番、彼の独占欲を高めてくれますから。